高齢化社会に対応する経営面(障がい福祉の住まいと就労を中心に)で工夫

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障がい者雇用や障がい福祉の分野は、積極的関わりが必要、社会の縮図と考え取り組んで行っております。

雇用(就労)の安定のためには、様々な支援が必要と思いますが、私が特に重要視することは、生活支援です。就労面は、自社(会社)で教えながら、また、外部の支援機関と連携してというフォローは、明確な目的もあるので、実施しやすい。しかし、生活面や訪問は、多様化している障がい者のニーズには、答えられていない部分、つまり、制度の面、報酬単価の面、各市区町村によって細かい部分での統一性の無さ(障がい種別(知的、精神)、地域歴史、地域財政、経験値もあるので仕方がないのかもしれませんが)が大きく影響していると考えます。

ブログにアップしようと思ったのは、私が精神の障がい者雇用や就労支援を中心に行っていて、病気と障がいの程度の差、病気と障がいによって、適用される法律が異なること、それによって調整や法整備、法改定に時間を要していることで、不利益を被るのは、障がい者とその家族ではないだろうか?合わせて、問題になっている福祉職、介護職の給与の低さにもつながっているのではないかという疑問です。

障がい者とその家族が幸せであり、職員も満足(仕事のやりがいと給与面)出来ていれば、相模原の事件も無かったかもしれないと思うと非常に悲しく、一方、当事者の親として、将来のことを考えると、スピード感、有効な政策がないことが繰り返し行われると、憤りや危機すら感じることも多くあります。

危機の中には、財政破産に向けて政府負債が、年間、少なくとも30兆円の割合では、増えて行きます。2015年1209兆円、2016年1239兆円、2017年1269兆円・・・2020年1359兆円・・・2030年1659兆円です。これだけ増えていくと突き進んでいることも気がかりでありますが、逆にいつ破産になるかもしれない。。。という意識を持ちながら、行って行く必要があります。職員の削減とともに、市バス、福祉施設、出張所の廃止など社会福祉サービスの削減や様々な使用料も値上げされるのです。そうなったら、今の現場ですら、人がいない、足りないと言っているのにどうなってしまうのでしょうか・・・。

金利や世界動向含め、財政の話題もこと細かに欠かせないのですが今回は制度面を中心に考えていき、次回以降は、グループホームの経営面も考えてみたいと思います。私は、生活面の安定があってこそ、就労も継続し、働きがいも出てきて、本来持っている能力を十分に発揮してくれると思っています。

現在の法律で定めてある障がい福祉サービスを下記見て行きましょう。

      記

■訪問サービス
居宅介護
重度訪問介護
行動援護
重度障がい者等包括支援
同行援護
短期入所 (ショートステイ)
計画相談支援
地域移行支援
地域定着支援

■日中活動の場
療養介護
生活介護
自立訓練(機能訓練)
自立訓練(生活訓練)
就労移行支援(一般型)
就労移行支援(資格取得型)
就労継続支援(A型)
就労継続支援(B型)

■住まいの場
施設入所支援
共同生活援助(グループホーム)
宿泊型自立訓練

上記を見ても明らかに住まいの場のサービスは少ない。
なぜだろうか?

グループホームの歴史は平成1年(1989年「精神薄弱者地域生活援助事業(グループホーム)設置運営マニュアル」が各都道府県に配布された。)スタートと歴史も浅いのですが、簡単ですが調べてみると驚くことが多い、
・建築基準法では、グループホームが用語として存在しない。
 ・平成1年制度スタート時は、日中の場は、「就労のみ」を想定
   *現在では、精神障がい者を想定する日中の場は、「就労のみ」ということは考えにくいと思います。精神保健福祉法の成立が(精神障がい者の精神保健福祉手帳創設)平成7年ですので、精神障がい者のグループホームという概念は、スタート時は、無いということになります。ちなみに平成5年に精神保健法の一部改正で精神の方のグループホーム(精神障害者地域生活援助事業)が法定化されています。障がい者の分布(増数)は、ここ5年、精神障がい者が圧倒的に多くなっているのに政策が知的、身体に比べ後手になっているのはないか・・・。

高齢化社会、少子化も障がい者及びその家族も同様にあるのですが生活(衣食住)の中の住むことがこんなに整備されていないとは・・・。

関係者の方は、今までは、一生懸命制度設計や充実するために、粉骨砕身尽力いただいているようですが、縦割り行政で、異動も多く、問題提起までいかなかったのでは、ないかと察します。今後は、障がい者差別解消法(2014年1月に障がい者権利条約を批准)も制定され、
・不当な差別的取扱い  役所は、してはいけない。  会社・お店などは、してはいけない。
・合理的配慮      役所は、しなければならない。会社・お店などは、努力義務。

となっていて、障害者の権利の実現のための措置等を規定した、障害者に関する初めての国際条約を遵守すべく、役所はより、丁寧に関わっていかなければならないようです。

消防法、建築基準法、障がい者総合支援法、各市区町村条例、労働基準法等を横断的に取りまとめ、障害福祉サービスを「住む、働く」を軸にし、人として活躍して頂くための「よりよくするプロジェクト」必要ではないでしょうか。そうでないとますます後手に回り、誰が面倒を見るのか?という根本の話しを忘れ、人の幸福はおとずれず、今後1人の「人間」として生きていくための活力が失われていくのではないかと思えてならないのです。

以下、参考にしたURL「火災安全を中心にグループホームにおけるリスクを考える」一部引用(33P)です。
http://www.mhlw.go.jp/bunya/shougaihoken/cyousajigyou/jiritsushien_project/seika/research_09/dl/result/06-03d.pdf

2-1. グループホームの用途規定
①消防法上の用途規定
2009 年 4 月に施行された改正消防法施行令によれば、それまでは「寄宿舎、下宿又は共同住宅」(場合によっては一般住宅)であったグループホームは、「小規模社会福祉施設」という新たな概念規定に区分されることとなった。すなわち、グループホームは「住宅」ではないという判断である。

②建築基準法上の用途規定
建築基準法に基づく行政指導においては、グループホームの建物用途は引き続き「寄宿舎、下宿又は共同住宅」(場合によっては一般住宅)である。ただし、今般の消防法による防火規定強化と前後して、自治体によっては極めて厳しい規制を設ける例もみられるようになった。これが障がい者向けに援用するのは実態と大いに食い違うものである。しかし、これらの相違点が理解されることなく参考にされている例も聞かれるなど、混乱が生じている。

2-2. 住宅関連の法的規定
そもそも、「住宅」およびこれに類する建築物の法的規定はどのようになっているのか。そして、現代社会において妥当性はあるのだろうか。
①住宅
建築基準法や消防法においても、「住宅」は定義されていない。
また、国土交通省の所管する関連法規で定義されているのは、「人の居住の用に供する家屋または家屋の部分」(旧住宅金融公庫法)、「人の居住の用に供する家屋または家屋の部分(人の居住の用以外の用に供する家屋の部分との共用に供する部分を含む。)」(住宅品質確保法)
などの抽象的な表現である。
より詳細に定義しているのは、総務省統計局の実施している住宅・土地統計調査においてであり、「住宅」は「一戸建ての住宅やアパートのように完全に区画された建物の一部で、一つの世帯が独立して家庭生活を営むことができるように建築又は改造されたものをいう。」として、これに建物構造や設備条件が加えられている。

第 3 章 障がい者住生活環境整備の課題
②下宿・寄宿舎・共同住宅
これらも、建築基準法に定義されているわけではない。
まず「下宿」とは、俗的には学生や単身勤労者がまかない付きで概ね月単位で賃貸借契約を行い居室およびその建物で、法的には旅館業法における営業形態のひとつである。
「寄宿舎」は、「学生・生徒または会社員・店員などのため学校や会社・商店などが設けた共同宿舎。」(広辞苑・第 6 版)であり、また、労働基準法に関連して事業附属寄宿舎規定が設けられるなど、「寄宿舎」は特定の目的や事業などを行うための一時的な居住の場であるといえる。前述した住宅・土地統計調査においても、これらは「住宅以外で人が居住する建物」に区分されていることをみれば自明である。

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