知的・精神・視覚・聴覚・身体各障害者が24時間365日いきいき働く職場

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福岡にある、障害者を20年間直接雇用している全て素晴らしいクリーニング屋さんがあり、知的・精神・視覚・聴覚・身体各障害者がいきいき働いています。近年、就労継続支援A型事業所を立ち上げられました。

当日は、約2時間にわたり、制度上の話、育成の話、本業の話等、伺いました。いくつが印象に残っている内容のみ掲載させていただきます。

■経営理念の礎
社長の運営の基礎になっている考え方は、上杉鷹山の師である細井平洲です。
http://research.php.co.jp/oumei/img/municipality/senjin/hosoiheisyu01.pdf
お恥ずかしながら、細井平洲先生を存じ挙げていませんでした。調べてみるとなるほどと思うこともあり、人間学、実学を大切にしています。小生教授の坂本光司先生と近い考え方と思います。

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本当の教育とは・・・。
本当の教育というものは、菊を作ったり蘭を作ったりするのとは違う。農家が菜っ葉大根を作るのと同じ事である。菊作り、蘭作りというのは特殊教育、特別な人間が特別な目的でやることであって、一般の人間学、人間教育というものは、農家が菜っ葉大根を作るように、
出来のいいものも悪いものも一様に可愛がって、瓜は瓜なりに、茄子は茄子なりに作り上げることである。

▼解説
人間を育てるには、「種族としての人間」を育てるのではなく、「人格としての個人」を育てるのです。
「ナスはナスに育つがキュウリにはならない」それを悲観的に捉えるのではなく、ナスはナスとして独自性を発揮して育つことが幸せ。人間も同じではないでしょうか。
ナスにキュウリの育て方では、ナスは独自性出し、不感で、かつ環境に適応せず育たない。キュウリの種をキュウリを見抜き、適した環境で育てることが重要です。

■社会貢献
特別支援学校に無償で、手仕上げの技術を社長と障害者社員が教えに行っています。
特別支援学校にクリーニングコース、清掃コース等あるのですが、なかなか福岡市内でも就職が厳しい現状があります。それで頼まれて、行っているそうです。先生方と話す内容は、ダイヤモンドの原石、どう磨き、輝きをもたすか?見方を変えなければならない。学校の先生には、「原石だよ」、「金の卵」だよと。もったいないと。彼らは一般企業で、健常者と一緒に働き、良さを伸ばしていけばよい。と伝えています。やり方は試行錯誤で1ケ1ケ解決していけばよい。
この話をさせていただくのは、先生方は、実践で、企業で仕事をしていないため、どうしても勇気がないのではないか、やればできる。まええ一歩踏み出す。ことが重要と伝えたかったのです。

■障がい者の職務内容と自主性を持たせることについて
主なクライアントは、ホテル、芸能人(某国民的男性ダンスグループ、55さん等)、百貨店さんで、職務は、クリーニングタグ付け、クリーニング受付検品、洗い、仕上げ、指導、伝票発行、パソコン入力、電話受付、電話確認、配達、集配、引取時ホテルでの検品を知的・精神・視覚・聴覚・身体各障害の方が24時間365日実施しています。24時間365日実施するには、自主性をもって取り組んでいただかなければなりません。実例を1ケ上げさせていただきます。

▼自主性を持って頂くための工夫
誰でも資格が取れ、かつ、社会性の高い内容、優しい内容から段階的にピックアップし、取得した場合、賃金を月1000円アップする。この効果や目的は、自信が持て、自ら考え実行するようになるためです。
やり方としては、その本人と話をし、大好きなこと、得意なこと、興味のあることをしながら、たまにアイロンをかける。徐々に慣らしていく方法です。支援学校を卒業した女性の例で、マンガが好きで、アイロンやり方等、洗濯の仕方、クリーニングの受付の仕方を手書きの絵で表すそうです。見た方も図であるとわかりやすいので、実施する方は1目で理解しますし、絵を描かれた女性は、皆に役立っている喜び、そして、自信を持ちます。会社のマニュアルにあてはめようとするのは、成長を阻害するし、障害者の心を見ていなく、不満が募り、やる気もなくなり、最悪は、退職につながります。特徴ある方、個性のある方で、健常者は障がい者、彼らは、健常者に「害」を与えた感覚はない。ということも健常者側が理解しなければならない。とおっしゃっています。
最初にアイロンがけをする場合、練習用でなく、実際のお客様のシャツをクリーニングするそうです。「破れても良い、焦げてもよい、失敗しても社長が全責任を取る安心してかけよ。」そして、成功した場合、少々オーバーに「よくできたね!素晴らしいね!能力あるね!」と伝え、それを繰り返し行っていくそうです。

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  *視覚障害者が仕上げたシャツです。

他には・・・。
 ・毎日声を40人全員に声をかける。
 ・交渉事も基本携わらない。
 ・給料は現金で渡します。

最後に今後の展開や目標を語っていただきました。
 ・A型で育成したスタッフを本社へ雇用、もしくは、A型職員にし、雇用の受皿で弁当屋さん、グループホームを作っていきたい。
 ・100%障がい者スタッフで構成する会社を作ることを目指しています。
 ・正社員も14万円~20万円のお給料で、将来的には20万円を増やしていきたい。

いかがでしょうか?「彼らが先生」とはっきりおっしゃる社長の人材育成のヒントがたくさんあると感じたのは私だけではないと思います。

障害者雇用は、時間がかかりますが、素直で一生懸命する彼らと成長をともに実感できることが素晴らしい!

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