精神的疾患の方の復職と定着

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最近、精神障害者や発達障害者の方と関わる機会は、サポートケイでの直接雇用と生活訓練事業所ふらっとカフェとで多くあります。
 *最初にお伝えさせていただきますが本例は、復職の考え方の1例であって、多様な患者症状があるので、復職支援をデイケアで行っている機関もありますし、参考程度でご覧ただければ幸いです。

精神的疾患(うつ病)の方が増加傾向であることは皆さまご存知かと思います。増加した精神的疾患の方は、疾患に至るまで様々な体験を経ています。

その患者さんがクリニックに行き、主治医より治療方針が決められ、多くの方はデイケアに通い、生活できる状態まで回復することは1ケの目安になります。

課題なのは、勤務中の様々な要因も含め、精神的疾患の診断が出てしまった場合の企業対応、そう「復職」です。では何が課題なのか考えてみたいと思います。

<復帰支援の悩み>
・国内情勢:心を病まれる方々は増えるばかりなのに産業構造は省みる余裕はない。 ・医者の立場:診療やカウンセリング場面だけでは不十分で、再発する可能性も十分にある。
・企業の立場:増加傾向の休職者復帰支援の体制を整えられる企業は、一部の大企業を除きほぼ皆無に等しい。
・病院の立場:医療行為なので制度に準ずる必要もあり、本人の状況に合わせたプログラムが組みにくい。
・当事者本人:個人のペースで通所する施設を探すのは、容易では無いし、探している。

<課題>
・本人が復職したいがために病状を誤魔化してしまう事もある。
・医師判断は、本人情報の影響が大きいし、産業医は、必ずしも精神科医ではない。 ・人事担当者として、1人1人に親身に丁寧に接したいが時間的な限界がある。 ・会社として障害者差別解消法、障害者雇用促進法を順守しなければならいが体制整備が追い付いていない。
・復職後に一定のケアが実施されることは多いが、その後は、通常勤務になり、継続的なフォローは難しい。
・会社制度では、復帰時には40時間フル出勤を求める企業も増えている。

<復職後の配置についての不安要素>
・配置転換で困惑
・リーダーや課長に任せっきり
・本人が戻れない場合、どんな仕事をお願いすれば良いか解らない。
・異動も根本的な解決にはなっていない
・異動に不満を持った時の対応をどうするか?
・合理的配慮事例の少なさ
・復職後のポジション検討の煩雑さ
・特性が多様で、個別対応に苦慮
・症状が見えず心配事が増える
・万が一訴訟にでもなったらと思うと心労負担が増す
・不安解消となる支援が不十分
・支援者配置も効果があるのかどうか解らない
・敏感な事が伝えずらい

を考察し見てみると、各自配置や役割、制度等で当事者や企業にとって使い勝手が悪いことが浮かび上がってきます。

また、以下の背景もあり、
・障害者雇用促進法に伴う努力義務で、権利擁護を主張する当事者も増加傾向
・研修等、安心して働きやすい環境を創る企業努力の姿勢と行動を計画し、実行することが求められている
・株主(質問に対し)への説明責任

企業としては、社会的責任を果たすためにも仕組みづくりを行わなければならない状況になってきています。企業としては、どう対応し、どう解決していくかは、試行錯誤ではいかと思います。しかし、増加傾向でもあるので、いづれ、内部社員でやっていくのも限界が来るのではないかと考える企業も多いと察します。

人事部の仕事では、法定雇用率で採用に力をいれている企業は多いが、入社後に「万が一」疾患患者になってしまった場合のことは、採用等より復職は、優先順位が低くなるのは致し方ない部分もある気がします。

とくに復職や採用は、定着支援が一定期間必要で、そこまでフォローしないと再発の可能性も増加します。
 *地域、地域支援機関等により全く考え方も異りますので、地域や企業にアプローチもしくは、企業が地域機関等にどう進めて良いか解らない場合、お気軽にご連絡いただければ幸いです。

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