特例子会社の取組、多機能・多形態になってきたということ

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平成26年8月14日のお盆の真っ最中に訪問させて頂きました。東京しごと財団さんの障害者就労支援チームの方のご紹介からのご縁です。

東京都ビジネスサービス株式会社さんは、働く意志と能力を持ちながら障がいのために適職に就く機会に恵まれない方々に、安定した雇用の場を提供することを目的に、昭和61年に設立された東京都と(株)システナの第三セクター企業で、データ入力では、約30年の実績と信頼のある会社です。従業員数85名で、そのうち障害者は、25名で内訳は、身体17名(重度13名)、精神8名になります。
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http://www.tokyotobs.co.jp/

実は、当社が委託訓練を検討している2年前の25年の秋に、東京しごと財団さんから紹介を頂き、現在の青海本社以前の塩見本社に訪問させて頂いた際、当時 取締役森島忠雄(現在の専務取締役)様に取組をご紹介させていただきました。その訪問時に感じていたのは、「障がい者が働く」という視点や考えではなく、障害者の方に来ていただける会社になるにはどうすべきか?ということです。当然ですよね。障がい者だって、健常者だって会社を選ぶのです。その視点、いわゆるお客様同様に、いや、それ以上に大切に接して、障がい者の方が選んでいただかなければ、雇用も雇用継続もないのです。結果、障がい者も会社側も長続きせず、お互いが不幸になるんではないか?と訪問時に想っていました。

さて、ここからが本題です。前回の潮見本社も、青海本社も通勤には不便です。しかし、身体の方は、車通勤も多く、広い駐車場と台数確保の場所が必要になるのです。現在の場所を選んだ理由の重要度は、高いと思います。でも、精神の方には、交通費に関しては全額会社負担ですが 遠距離で申し訳なく思っているそうです。インタビュー中に小生は、「大丈夫ですよ!御社には稼ぐ潜在的なノウハウの蓄積、素晴らしい職場環境があるではありませんか!」と会話し、少し和らいだ様子でした。

今回は、特例子会社も多機能・多形態になってきたということを実感します。特例子会社制度等を確認してみましょう。

<特例子会社制度>
 法律に基づく障害者の雇用義務は、原則として個々の事業主に課せられます。しかし、事業主が障害者に特別の配慮をした子会社を設立し、一定の要件を満たしていると厚労省の認定を受けた場合は、その子会社に雇用されている労働者を親会社に雇用されているものとみなして、実雇用率を計算できるとしたのが、特例子会社制度(法第44条)です。

 特例子会社制度は1976(昭和51)年に定められ、1987年に「身体障害者雇用促進法」が「障害者の雇用の促進等に関する法律」に改正されたことを機に法律に規定され、翌1988年4月に施行されました。
 さらに2002(平成14)年10月からは、特例子会社をもつ親会社については関係する子会社も含め、企業グループでの雇用率算定も可能になりました。

<認定の要件>
■親会社が、当該子会社の意思決定機関(株主総会等)を支配していること(具体的には、子会社の議決権の過半数を有すること等)。

■子会社の要件
・親会社との人的関係が緊密であること(具体的には、親会社からの役員派遣等)。
・雇用される障害者が5人以上で、全従業員に占める割合が20%以上であること。また、雇用される障害者に占める重度身体障害者、知的障害者および精神障害者の割合が30%以上であること。
・障害者の雇用管理を適正に行うに足りる能力を有していること(具体的には、障害者のための施設の改善、専任の指導員の配置等)。
・その他、障害者の雇用の促進および安定が確実に達成されると認められること。

上記が要件になります。しかし、運営を続ける年数が長いほど、問題点も浮上してきます。それは、下記のとおりです。

          記
 ・スタッフの高齢化に伴う生産性の低下
 ・少子高齢化に人材不足感
 ・技術高度化による参入障壁が容易で、価格競争になりがちである。

最も深刻なのは、特例子会社という制度を活用した一方で、障がい者のできる仕事は限定され、時代の変化についていけていない風潮があり、特例子会社自身が親会社や株主に頼らず独立独歩で行くように。と具体的に指示があるとのことです。それを裏付けるのが、子会社だが本業と全く関係ない仕事をする企業も増加したことです。

親子間では、仕事を頂く側は、親子間であるていど融通も聞く部分もあった。しかし、甘えは許されず、しっかり守って、満足を与えなければならない。ここにいち早くとり組んできている企業は、危機感を実行に移している企業と感じます。その点、東京都ビジネスサービス株式会社さんも早くとり組んできています。特例子会社100%子会社の株式会社ティービーエスオペレーション(平成23年設立 100%子会社 資本金3000万円)で、障害者総合支援法に基づく、福祉事業所(就労移行支援事業所)を昨年の開設しております。大手の人材派遣会社の特例子会社も福祉事業所(就労移行支援事業所)を開設する企業も増えてきました。

こういった実績を踏まえると「障がい者の方に軽作業等を行って頂く」時代ではなく、障がい者の方を健常者と隔たりなく、仕事をしていただき、成果を上げる、または、満たす時代になってきたのかな?と実感します。
また、障がい者の方といかに支援者とがいかに共に成長できるかが鍵で、仕事の意味づけ、意義、必要性をしっかり持ち、関わることが重要です。

東京都ビジネスサービス株式会社さんは、お盆で交代の休みで閑散としていて申し訳ない。とお気遣い頂きましたが、でも、他スタッフとコミュニケーションをとり、チームで仕事を、しっかり(身体の方含め)管理者がマネジメントしながら進めていることが良くわかりました。

1点、課題がある?といえば課題ですが、会社の方針にもよると思いますが、あくまでも個人的な意見で、述べさせていただくとすれば、長年運営しているので、もともと良い会社で、素晴らしい取組をされているのですし、見学者の受入体制(着て頂いた方には、ファンになって頂くような仕掛け等含め)を整え、積極的に実施すればいいのになあ~。と思います。小生、実際170社視察させて頂いた経験上、仕事関連があることはもちろんですが、様々な方がファンになっていただけると、支援者であれば、この会社に勤務していただきたい。と思うでしょうし、企業であれば、自社に関連が無くても、「あの会社いいよね。もし、関連や取組に賛同して付き合ってもいい会社ではないかな?」といった効果も見込めるのでは、ないかと感じました。

今週も出会いに感謝です。

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