安全配慮義務と精神障がい者もしくは精神疾患者への仕事の負荷の掛かり方

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今週は、制度も含めて、雇用維持と効率そして成果のバランスをどう取って行ったらよいか?大いに悩んでいる会社様より、頂いたので、疾患分類も見ながら考えて行きたいと思います。

雇用維持と効率はトレードオフの関係にあり、体調を配慮すると、仕事のペースや特性上、忘れてしまうこと、理解するまでに時間を要す場合、認識違いのまま仕事が進んで、時間が経過したら、やり直しの度合が深刻になっている・・・。そのために周囲も配慮や気遣いするが、しかし、同じ8時間となる場合、その当事者への教育時間や教育人員をかけ、成長してくれている場合は良いですが、約1年たとうとする当事者で、「今更こんなこと聞く?」と思うことが初めてではなく、何回もあるそうです。そうすると当事者本人は、がんばります。と回答するが、どう頑張るか?の内容が無いようで、特に仕事の基本形式があり、仕事の最終ゴールも解るのにそこに行き着くことが出来ていない。。。でも中小企業なので、時間が無い(日中は、顧客対応や期限処理、発送等あり、教える時間捻出するのがかなり大変な様子)とぼやいていらっしゃいました。実習も週4の2ケ月近く行っても、完成度が60%程度・・・。とのことで、その気持も解りますが雇用している以上は、その部分も想定されているのでは?とお伝えしたいところですが、別の方法を探って少しでも会社と当事者との関係を再度良く出来ないか?その上で、もう一度仕事のススメ方やスキルアップの話をしてみませんか?とお話をさせて頂きました。人間は、求めれば求めるほど、少しの上昇気流に乗り始めると足元が見えなくなるときがあるし、落ち着いて対応することはわかっているようで。関係性は時間を掛ければ大丈夫ですが、納期は待って頂けない、特に期限が法律等で決まっている場合は、絶対に遅れられません・・・。

かと言って丁寧すぎる指示もどんなもんだろうか・・・。
 *会社としては、繁忙期は、より人手が欲しいのに。。。

どこまで成長度(成長を促すという意味での適度な)をかけて(期待して)よいか?多少の緊張もないと本人がどの程度で成長できたか?仕事もスムーズに出来るようになってきたか?もし出来ない場合は、代替えが可能なのか?等、考えることは多くなりますね。あとは、第三者の支援機関がいると信頼関係が失われつつあるときに、間に入って頂くと冷静に居られるケースが多くなります。メンタルヘルスとの関連も無くはないと思います。

色々な立場の方があるし、適度な。。。ということの調整が結構時間を必要とするのです。

トレードオフとは、何かを達成するために別の何かを犠牲にしなければならない関係のことで、「あちら立てれば、こちらが立たたず」というところでしょうか?
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■精神病・精神疾患の種類(分類)
世界保健機構(WHO)が作成した分類法ICD-10があります。
精神医学では、精神疾患の定義や診断基準が統一されていないため、同じ症状でも精神疾患の分類法によって病名が変わってきます。ここではもっとも代表的な分類法である、世界保健機構(WHO)が作成したICD-10に沿って症状を詳しく解説していきます。

ICD-10では次の10項目に精神疾患の症状が分類されています。

(1)症状性を含む器質性精神障害
脳への外傷や脳梗塞といった脳自体の器質的異常によって引き起こされる精神障害です。

主な病気…アルツハイマー病、脳血管痴呆、せん妄、脳外傷、脳炎後症候群など

(2)精神作用物質使用による精神及び行動の障害
アルコール、麻薬・覚醒剤、睡眠剤、幻覚剤などの使用によって起こる精神および行動の障害が含まれます。
主な病気…急性中毒、依存症候群、離脱状態、精神病性障害など

(3)統合失調症・統合失調型障害及び妄想性障害
統合失調症(思考と行動を統合する能力が長期間にわたって低下し、その経過の中で幻覚、妄想、まとまりのない行動をとる)と、その近縁疾患などが含まれます。
主な病気…統合失調症、持続性妄想性障害、急性一過性精神病性障害、感応性妄想性障害など

(4)気分(感情)障害
正常の範囲を超えて落ち込んだり、高揚したりすることが長いあいだ継続する気分(感情)の障害です。
主な病気…躁うつ病、反復性うつ病性障害、持続性気分(感情)障害、特定不能の気分(感情)障害など

(5)神経症性障害・ストレス関連障害及び身体表現性障害
体の組織に異常はなく、心理的・性格的な原因や、内的葛藤が主な原因となる障害です。一例として日本では“ノイローゼ”という言葉が、いろいろな意味で使われてきました。
主な病気…恐怖神経症、パニック障害、強迫神経症、外傷後ストレス障害(PTSD)など

(6)生理的障害及び身体的要因に関連した行動症候群
拒食や過食などの摂食障害、睡眠障害、性欲の低下などによる性機能不全などが現れる障害です。
主な病気…摂食障害、非器質性睡眠障害、性機能不全、器質性の障害など

(7)成人の人格および行動の障害
人格障害(大多数の人とは違う行動をすることで、自身が苦しんだり周囲が困ったりするケースが挙げられる)や性行動に関する問題などが含まれます。
主な病気…人格障害、性同一性障害、性嗜好障害、特定不能の成人の人格および行動の障害など

(8)精神遅滞
生まれつき精神の発達が未熟だったり、または成長の過程で精神の発達が停止するなどの状態を示します。
主な病気…精神遅滞

(9)心理的発達の障害
脳機能が何かの原因による発達の遅れから現れる心理的発達障害で、いわゆる自閉症などが含まれます。
主な病気…会話および言語の特異的発達障害、学習能力の特異的発達障害、運動機能の特異的発達障害など

(10)小児期及び青年期に通常発症する行動及び情緒の障害
幼児期、小児期または青年期に初めて診断される障害で、多動児にみられる多動性障害、行為障害などが含まれます。
主な病気…多動性障害、行為障害、小児期に特異的に発症する情緒障害、チック障害など

疾患内容も理解しつつ、手帳を持参しているので、配慮しなければならいですが、相談なさった社長が自分の給与も削り、何とか成長してもらおうと、雇用しつづけようと顧客との折衝を必死に行っているのも良くわかります。

会社側の管理体制については、以下のことかと思います。

以下は、障がい者雇用と復職支援、メンタルヘルスの関連も本質は同じではないか?と思っている方がどのぐらいいらっしゃるかで、社内部の成果結果に雲泥の差ができることは間違いないようです。

▼安全配慮の履行判断
<予見と回避>
・リスクを予見できたかどうか
・リスク回避のための具体的な措置を講じたか?
<具体的な措置とは?>
*部下の体調が悪い ⇒話を聴く、通院を勧める、休ませる等
*部下の残業が多い ⇒残業時間を適正に抑えた、業務配分の見直し

安全配慮の履行判断については、当たり前のことをいかに淡々と行うことによりますが、抜けが無いようにするには、徹底的に確認や共有するしか無いのが現状です。

▼背景
・リストラクチャリングの際の労働紛争が表面化すると判例で半永久的掲載の可能性
・人材確保難と人材活用層の変化
・人材採用の際の企業イメージへの影響

精神障がい者もしくは精神疾患者への労働は、当事者と会社側が冷静に解決の意図をいかにつくることができるかが経営者の器量でもあるのかもしれません。

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