発達障害関連の研修に参加して思う。理想の研修とは?

270221

障害者支援の最終目標をどう設定したら良いのだろうか?と考えることが良くあります。それぞれが一生懸命行っているのに何か満たされない感があります。障害の程度、障害の種別、発症年齢、性別、家族構成、生活している地域によって、全く関わり方が異なるため、当事者関わった経験値とその当事者のための成長もしくは、やりがいや幸せになろうと願う気持ちが支援(関わる)させて頂くときに重要な要素であると感じてなりません。

大学院の研究で、障害者雇用企業や支援機関の視察を210社行ってまいりましたが、福祉未経験の者が集まって、25年継続して障害者雇用している企業(法定雇用率超達成企業)もあれば、精神保健福祉士、看護師、産業医、手話通訳士、特別支援教育士等、福祉や医療の専門家を配置しているものの企業や当事者の成長を感じられていない事業所も多くあるのも事実で、それを補う意味で、研修制度を採り入れ、社員のスキルアップ向上を図ろうとは、感じますが、支援側にとって、それで満足及び納得並びに効果はあるのでしょうか?

この問いは、
1、国の予算がそれなりに執行されていて、ありがたく使わなければならないこと
2、知的障害者及び身体障害者の研修は、事業所内で繰り返ししっかり教えていれば、安定してきて、雇用継続期間も長いこと
3、見た目ではわかりづらい精神障害者と発達障害者の研修は、より活発に開催されてですが、雇用期間が平均的に短いことや、継続しづらい特性を考えると研修の仕方を工夫しなければ「当事者の成長」のための効果は薄い。

と感じているからです。ではどのようにすれば良いのでしょうか?

研修方法には、どんな内容があるか考えてみましょう。講演形式、座談会形式、ワークショップ形式、大会形式等様々です。以下解説します。

■形式:対面型(座学・講義型、対話・体験型)と非対面型(eラーニング)
研修の形式としては、「対話型(座学・講義型、対話・体験型)」と「非対話型(eラーニング)」の二つがある。また、対話型には、講師と受講者が対面して行う「座学・講義型研修」、講師がファシリテーター(促進役)となって、受講者同士が対話や体験をしながら行う「対話・体験型研修」があります。

「座学・講義型研修」は、基本的に講師が回答を持っていて、それを参加者に提供していくという前提がある。講師が持つ知識や情報を参加者が獲得するわけだが、この場合、知識や情報のやり取りは、基本的に講師と参加者各人との間で行われる。そのため、大勢が参加する研修でも、そこで起こっているのは参加者各人の「個人学習」であります。

それに対して「対話・体験型研修」は、ワークショップ(協同作業)形式の研修です。講師はファシリテーター(促進役)という位置づけで、対話を重視した双方向のやりとりを通じて、参加者の学習を支援していく。また、講師だけでなく参加者も自らの意見を言い、さまざまな考え方を共有することになる。まさに、参加者同士が主体的に学び合う「集団学習」と言うことができます。

近年、「対話・体験型研修」を導入する企業が増えてきているが、その背景には、「対話・体験型研修」を通して従業員同士のコミュニケーションを密にしていきたいと考える企業が増えてきたこと、「対話」や「体験」を通して、自ら課題を見つけることのできる自立型人材の育成を目指す企業が増えてきたこと、などの理由が挙げられます。

対面型の「座学・講義型研修」「対話・体験型研修」と非対面型「eラーニング」のメリット・デメリットは、以下のように整理することができます。

■「座学・講義型研修」「対話・体験型研修」のメリット・デメリット
▼座学・講義型研修メリット
 伝えられる情報量が多い
 運営や進行がコントロールしやすい
▼座学・講義型研修デメリット
 参加者が受動的になりがちである
 理解度にバラツキが出る

▼対話・体験型研修メリット
 参加者が能動的になる
 参加者同士が親密になる
▼対話・体験型研修デメリット
 伝えられる情報が限定的になる
 運営や進行をコントロールしづらい

eラーニングは、割愛します。
https://jinjibu.jp/f_training_and_development/article/detl/outline/781/ 出典

これらの形式のメリットとデメリットを考えて研修案内文章には折り込むことが大事かと感じます。それに加え、下記1~5までを折り込みながら行うと良い研修になるのではないだろうか?

1、参加対象者を絞った方がより具体的になる。
例えば、定着に興味ある方向け、企業の本音を聞きたい方向け、合理的配慮等、法律を学びたい方向け等。

2、精神障害者や発達障害者の特性や年齢を絞る。
例えば、青年期の発達障害者について、や、精神障害者の加齢対策、知的障害者の加齢対策等。

3、精神障害者や発達障害者の関わり方で絞る。
例えば、発達障害者の定着のための工夫

4、経験年数を分類する。
例えば、1年目研修、3年目研修、10年目研修、幹部研修、管理者研修

5、役職で分類する。
例えば、新入社員研修、リーダー研修、管理者研修、幹部研修、管理者研修

本ブログ掲載分の事業所外研修は、障害者支援含め研修方法の中のごく僅かです。また、事業所内での研修も重要度は高いです。障害者雇用企業の視察で感じた良い会社では、事業所内研修制度が充実しているのも事実です。

事業所内研修の特徴
1)仕事に直接必要な教育を効率よく実施できる
OJTは、仕事に必要な実践的な知識やスキル・技能の習得に適している。職場での仕事を通じて教育ができ、教育する機会も多く、時間的に無理なく実行できる。また、教育にかかるコストも安くすむ。

2)個別教育なので、効果を上げやすい
職場における教育は、教えられる側の能力や個性に応じて行われる。個別教育なので、効果も上げやすい。

3)日常の仕事を通じて、継続的に実施される
日々の業務指導を通じて、絶えず教育が行われることになる。否応なく、上司の仕事の進め方は部下に伝わり、影響を与えることになる。このように、OJTは日常の仕事を通して人材を育成していくので、部下の育成には最適な教育方法であると言える。

4)教える側の成長につながる
部下の指導・育成を通じて、教える側の先輩社員、上司自らも成長できる。

組織内にいると軋轢や環境に慣れることは大事ですが、近視眼的になりやすく、客観的思考回路が止まっている場合も多くあります。自分半分、相手半分の気持ちで、明日は我が身かもしれない、お互い様精神で、「人」として、関わって行きたいものです。

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