発達障がい者に欠かせない定着(若年層)と対応について

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ある知り合いの社長が大学の非常勤講師を行っていて、最近のキャリアセンターの現状や動向について、教えて頂きました。

■人材サービス会社ディスコの調査によると
2017年卒の就活状況ですが、大学4年生の8月初旬時点での内定率は、すでに85.8%にものぼっている。前年同月比で18.5ポイントも高く、かなりの「売り手市場」といえそうです。

就職を決めて活動を終了した人も72.0%に達していますが、その一方で、R社やM社等、就職サイトにアクセスし、申し込みしているが書類審査で落とされる方含め、内定が一社も獲得できていない「無内定」の学生も14.2%いらっしゃるようです。

一方、企業では、5人~10人対し、サイト募集だけではなく、説明会等も行っているが採用費用500万円~1000万円を投資しても、数名しか採用できていない事例を伺いました。

要因としては、
1、学生の安定志向かつ大企業傾向がミスマッチの起因
2、学生が燃え尽きて「うつ」を患ってしまう
3、「発達障がい」の可能性。
4、中小企業の良さが伝わっていない。

が考えられると思います。

1の要因を解決するためには
中小企業でも良い会社はたくさんあるが、就職サイトに埋もれてしまい、かつ、データだけを見るので、企業の良さが解っていない方が多いのではないかと思います。企業文化や社員のやる気度は、就職サイトだけではなく、自分の目で現場見る、先輩から話しを聞く、地域の住民や部外者から話しを聞く等、工夫は必要な気がします。募集も例えば逆行して、冊子(要因4にも関連)にして、キャリアセンターなどで配布できる等にすれば、センターでの指導方法も格段に上がるではないでしょうか。

2の要因を解決するためには、
そのような学生は活動方針を見直したり、ギリギリまで粘り強く活動したりすることも大事だが、会えて休むこと。とか、違う世界に没頭し、一定期間継続することが重要ではないかと思います。無責任な!という声も出てくるようですが3の要因と関連して来ますので、一旦置きます
ある大手アパレルでは、高校生卒業の方を正社員に迎える企業も増えているということは、企業は、大学を出ていなくても良い?ということではないでしょうか。

3の要因を解決するためには、
学生が「自らの特性」を受け入れることは簡単ではないが、それを見つめなおす、自分に納得させる時間が必要ではないかと思います。

もちろん発達障がいだからといって、どんな仕事にも就けないわけではない。誰にでも向き不向きがあるように、自分が苦手な仕事をうまく避けながら、得意な能力を発揮する可能性があります。それには「自らの特性」を受け入れること、企業の理解と受入体制が重要であります。しかし、どんな学生(一般の方、発達障がい者)でも関係なく、大学を卒業すれば、社会生活を送る上で、大幅に環境が変わります。

同年代と過ごすこと、同年代でも就職している方、違う年代と共同生活すること、部活動を通じて、経験値は、社会生活に入ってからとても重要で、今の学生生活では、また、学校の体制ではフォローしきれないことが多いです。仕事スキルや就労スキルは会社に入ってからいくらでも出来るので、企業のニーズとしては、生活面です。そこにキャリアセンターの巧妙な?手段や制度を用いると差別化できると思います。

4の要因を解決するためには、
キャリアセンターが中小企業も就職を斡旋することです。採用人数が少なく、数が多くなるため手間ががかるということではなく、大企業と中小企業の違いや中小企業魅力をしっかりと伝え、権限移譲や参加意識が高まるやりがい度や地域貢献度等、中小企業でも取り組みしている会社も多いです。

各社新卒の就職安定化のために何が必要か?それは、生活面を支援(もしくは気にかける)することです。なぜ重要なのかは、様々な利害のある方、友人では無い方と生きていく知恵や方法論の免疫があれば、モチベーション向上や安定化にも影響してくるからです。私個人に最近驚いたのは、会社の電話の出方が解っていないから、電話に出ないといったことがあるそうで、携帯電話が普及し、固定電話で、しかも知らない人から電話がかって来ない(出ない)環境もあるためです。企業に入ってからは、そういったことは、なかなか企業では教えられない(そんなことは成人ですからやってきてよね。)のが実情です。また、1人ぐらしの方だとスマホゲームで夜更かしや、スマホの光が睡眠の質に影響してくるので、良い意味でのおせっかいが必要でかつ社内に1名(健康推進員)を設置し行うべきです。数千人以上いる会社で生産性30分~1時間程度アップたら、会社全体では物凄い数値になります。

■発達障がい者は、個性的な人?
「発達障がい」は、端的に申し上げると脳機能の発達のバランスが一般的な人と著しく異なるために、日常生活に支障が生ずる状態にある方のようです。

よく言われるのは、対人関係やコミュニケーションが苦手な方です。学生生活では、一定の人間関係や学校環境があり、学業に問題がなければ「ちょっと変わった人」「個性的」で済むかもしれない。ところが就活を迎えると、この問題が「面接」で顕在化するのです。

実際の面接では、採用担当者から想定が付き難い質問に対して、的確かつ簡潔に答えることが難しい。相手の顔色や質問の意図を汲み取り、感情や場の空気を読むことが求められるのに、うまく対応できない。

「うつ」の人の中には、なぜ落ちるのか?が理解できないために、自分を責め続けて追い詰めるしまっている人も少なくないようです。ですからキャリアセンターでは、「就活がうまくいかないのは発達障がいが原因」かもしれない。と気に掛ける。また、面談等で「うつの原因である発達障がいの可能性」という事実を伝え、認識することで、かえって肩の荷を下ろす人もいるのではないでしょうか?ただ、自覚のない学生への対応はキャリアセンターでも難しく。疑いの段階で「あなたは病院に行った方がいい」と強制できないし、言ったとしても本人には響かない。ここが解決できていない。その認識して頂く環境を作ることも大学内部では難しいので、厚労省と文科省で、生活支援できるモデルケースから、仕組みや制度を高いものに完成させて行かなければ、補助金を使うにしても効果は現れないと思います。

逆に肩の荷を下ろした人は、就職できないから。と落ち込まないで、かつ焦らないでほしいのです。安心して頂きたいのは、福祉サービスも充実していますし、発達障がい者に理解のある企業も都心では増えています。

発達障がいの特性は、対人関係の問題だけではない。「じっと座っていることができない」「整理整頓ができない」「物忘れが激しい」「集中しすぎてしまい、周りが見えなくなる」といったことと、

「耳から入った情報だけだと理解しにくい」
「急な予定変更や突発性なことは混乱する」
「決められた時期や用意する書類をできない」

など、業務遂行上の問題として現れることがあります。職場に配置された途端にミスを連発し、上司から叱られ続けるというケースも生じてしまいます。この点の訓練は、ごく少数ですが大学内にも訓練をしている大学はあります。

就活がうまくいかない原因が本人だけにあるとは限らないし、家庭環境や生活環境、友人知人の人間関係等もあり、すべて発達障がいが起因によるものでもない。とはいえ「自らの特性をよく知り、さまざまな選択肢を考えたうえで、自分の進路を決めた方がいい」という点は、どんな学生にも当てはまることですし、大学側にどれだけに選択肢を与えられる環境を用意できるかにも関わってきます。キャリアセンターは、益々重要な役割を担っているのは、間違いないようですし、企業も資料にあるように特性を理解し、外部に相談できる体制を整えなければならない。

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