就労移行支援さま向けの提案内容として簿記経理実践訓練

無題

■簿記経理訓練開始の経緯と準備

障害の当事者には共通することがあります。それは、機会が極端に少ないこと、つまり、訓練すれば可能なのに制度や慣習で、実作業に触れる機会が少なく、社会や働くことに対し、自信が無いのではないかと思います。機会がある職場、実作業に触れる職場、体験できる場が多くあれば、責任感を持って仕事に取組み、能力を発揮できる仕事内容、自己肯定感も増すのではないかと感じます。当社の場合、本業で経理代行を実施していたが調べてみると意外と適合する項目が多いことに気付き、特性を調べつつ、以下状況を検討準備、簿記訓練に取組み、何とか形になりました。

ア)210社に及ぶ障害者雇用企業の視察により、精神障害者の現状を経営者、当事者より直接話を伺い調査、事例データを蓄積、社内への説明と受入実行準備が出来た。
イ)精神障害者の多くは、事務職を多く望んでいる。しかし、体験受入企業や雇用企業が極端に少なく実体験場所が少なく困っていた。
ウ)就労移行支援含む障害者職業訓練は、多種多様な障害者に適応するため就職先職種を想定しにくく模擬的なプログラムになりがちであった。
エ)就労移行支援機関より当社訓練への打診及び受講があった。
オ)簿記の資格取得は、目標設定しやすいことや簿記を訓練中に取得することが努力過程として、精神障害者及び発達障害者の成長につながる。

■働く障害者に強い味方の簿記という資格
一般営利企業では、商売では、当然に数値計算が必須であり、各関係者に報告するための制度が会計で、報告書に組み替える手段(取引の処理、記録、報告)が簿記(共通言語)である。したがって、簿記の資格を持っていると企業側のどのような仕事でも最終的に報告及び数値化するため、資格を有していると、数値化の手段(仕訳)を理解している、取引の経過、帳票を見て判断して処理できる、といった理由で、資格と経験値のある障害者は、企業の採用ニーズは高い。

■進捗度・理解度
○毎日1限目に前日の様子や良い点等、本人に1人10分程度語っていただく。 ○理解が進んでいる方には、個別に復習中に質問時間を設ける。
○理解が伸び悩んでいる方には、基本(仕訳と転記の手書き)を徹底的に。
○自分のペースで行うように。
○会社の中での出来事や関係者とのやりとり、仕事の位置づけを明確に伝える。

■工夫した点
○25日の訓練機関のうち前半11日は4時間、後半12日~25日は6時間の訓練。
○月曜日~木曜日の週4日にし、土日以外に1日は予備日を設けた。
○好きなことを聞き、それを基に質問及び対話し、経理の仕事のイメージを沸かす。
○復習を1日30分~1時間は設置。
○最終日に成果発表を1人20分程度設ける。
○明るく、楽しく、笑顔で、ちょっと厳しくを「心をこめて」。

■プログラム
○簿記訓練実践コース名 「中小企業及び大企業の経理事務知識及び実務の習得」  
○期間:2ケ月、25日、130時間
○プログラム内容
 ・安全衛生                     2時間  
 ・コミュニケーション基礎              2時間  
 ・商業簿記と伝票作成基礎             12時間  
 ・会計ソフト入門及び会計ソフト帳票出力       8時間  
 ・帳票起票・整理                 32時間        ・エクセル経理表作成                6時間  
 ・ワード経理文書作成                2時間  
 ・会計ソフトへの起票入力             60時間  
 (試算表作成及び月次決算チェック)  
 ・振り返り                     4時間
 ・成果発表                     2時間       

 *内容を見ていただいたらPC操作の時間が少ないと感じられたこと思います。簿記の資格取得の場合には、与えられた問題を解き、点数を獲得すればよいが、実務の場合はそうはいかない。ルールはわかるが、その書類の前後の関係、同じ会社に支払った領収書であるが業種に寄って勘定科目が異なることもあるし、あるルールに従う取引の内容が、会社によって処理の仕方が変わることもあります。

その場合は、意味や最終的になっている記録状態の説明が必要です。その経験が一般企業での経理事務で求められることなのです。企業としては、1から教えることが良いのかもしれないけれども、その時間、多く取れないのが一般的であるし、質問の仕方で、理解度や成長感がわかるのですが、その育成の仕組みを持っていると企業も安心感はあるのではないかと思います。当社の簿記実践訓練は、実の帳票を見ながら、その場で説明し、できる限り理解していただくことが翌日以降のやる気にもつながると思います。

帳票を見て判断する、報告書に組み替える手段(取引の処理、記録、報告)の方法の訓練は、PC操作ではなく、帳票の意味や意図、使われる事例をいかに本人の興味に近いこと、わかりやすい例を挙げることで理解度も進むのではないかと思います。それと同時に日商簿記3級、日商簿記2級まで取得できれば最高ですね。

■実は、共通していること?
○考え方×情熱×能力  
 *考え方は、マイナス100~プラス100まである。超前向き思考  
 *どう成長させることができるか  
 *障害者の成長が著しければ、健常者にも配慮等応用できないだろうか

○性格(個性)80%、特性20%
 *1に2に信頼関係、3、4、なくて5に信頼関係
 *困っていることをすぐに正確に伝えてくれるかは、信頼関係
 *障害特性での進まないのか?仕事の取り組み姿勢を理解しているのか?

○良い会社及び人材成長へのきっかけ
*きっかけは、様々ですけれども、上手く行っている会社は雰囲気が良い。  *健常者も障害者も対等で平等   
 *障害者は「先生」という感覚

企業も障害者だから補助的な業務を。という視点から、基幹業務をしっかりやってくれるかただったら、障害者も健常者も関係ないという雰囲気の企業、また、そういう考えの企業も増えてきているのではないかと思います。

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