精神疾患による社会的損失極小化と社会的課題である雇用創出を

2150

新年あけましておめでとうございます。

今年1回目の内容を何か悩みましたが、昨年9月に生活訓練事業所ふらっとカフェをオープンして、福祉課役所関連の方々、保健師の方々、ふらっとカフェを応援して頂いて方々に様々なことを勉強させていただきました。その中で感じるのが精神障害者とともに精神疾患の方々の復職及び復職支援です。それぞれの機関では、一生懸命行っていると思うのですが企業が感じる復職後の受入や、配置転換、復職診断及び基準等ズレがあるように感じてなりません。近年、精神疾患の患者が増加傾向にあるのは、皆様、感じていらっしゃると思います。

いくつか統計を見てみましょう。

■労働相談件数、「解雇」より「いじめ・嫌がらせ」が増加
————————————————————
出典:厚生労働省「平成25年度個別労働紛争解決制度施行状況」より
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000047179.html

主要な民事上の個別労働紛争に係る相談件数の推移について注目してみると、平成25年度については「いじめ・嫌がらせ」の件数が5万9,197件で前年度比14.6%増と最多となっている。以前は解雇に関する相談が最も多かったが、近年は「いじめ・嫌がらせ」に関する相談のほうが増えています。

【平成25年度の主要な民事上の個別労働紛争に係る相談件数】
・いじめ・嫌がらせ 5万9,197件(前年度比14.6%増)
・解雇       4万3,956件(同14.7%減)
・労働条件の引下げ 3万  67件(同11.5%減)
・退職勧奨     2万5,041件(同3.1%減)
————————————————————

■ 精神疾患にかかる統計情報 
————————————————————
http://www.kyoukaikenpo.or.jp/shibu/wakayama/g1/h26-1/merumaga52

○精神疾患により医療機関にかかっている患者数
・精神疾患の患者数は近年大幅に増加しており、平成23年は320万人になっています。内訳としては、多いものから、うつ病、統合失調症、不安障害、認知症等となっており、身近な病気になっていると言えるかもしれません。近年においては、うつ病や認知症の著しい増加がみられます。
          (厚生労働省:平成23年患者調査 ※宮城県の一部と福島県を除く)
※この患者調査における数値は、実際に医療機関にかかった患者数の統計ですので、潜在的な患者数はもっと多いことが想定されます。

○メンタルヘルス不調により連続1か月以上休業または退職した労働者の状況
・過去1年間(平成23年11月1日~平成24年10月31日)にメンタルヘルス不調により連続1か月以上休業または退職した労働者がいる事業所(全国)の割合は8.1%となっています。
                   (厚生労働省:平成24年労働者健康状況調査)

○精神疾患を原因とする傷病手当金支給申請の割合
・健康保険制度の中でお勤めされている方(被保険者)が病気やケガなどで長期休業することになった場合、休業補償として傷病手当金を申請できますが件数は、下記のとおりです。
              記
    傷病手当金の件数   うち精神及び行動の障害を受給原因とする件数
平成10年  107,540件      5,505件
平成25年  86,332件      22,161件(10年度対比約4倍)(件数割合25.6%)

傷病手当金の傷病別平均支給期間(平成25年)で、最も長いのは精神及び行動の障害(220日)であり、次いで循環器系の疾患(198日)、神経系の疾患(194日)となっています。また、資格喪失者の傷病手当金受給者のうち、精神及び行動の障害を受給原因とする者の平均支給金額は平成25年で19.5万円、平均支給期間は318日と資格喪失者の中でも金額が高く、期間も長くなっています。。

(厚生労働省:平成26年7月7日第78回社会保障審議会医療保険部会参考資料1)
————————————————————

■自殺・うつ対策の経済的便益(自殺・うつによる社会的損失)の推計の概要
————————————————————
出典:厚生労働省「自殺・うつ対策の経済的便益(自殺やうつによる社会的損失)」より
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000000qvsy.html
・自殺やうつ病がなくなった場合、経済的便益の推計額は単年で約2兆7千億円
・自殺やうつ病がなくなった場合、2010年でのGDP引き上げ効果は約1兆7千億円(2009年の例)

必要なコストは、労災補償、休職者が失った所得、失業者への失業給付、生活保護費、医療費、復職や転職準備中福祉サービス給付、親や家族の病院への付き添いです。

金額に直すと
①自殺死亡がゼロになることによる稼働所得の増加(1兆9028億円)
②うつ病による自殺と休業がなくなることによる労災補償給付(労災年金を含む)の減少(456億円)
③うつ病による休業がなくなることによる賃金所得の増加(1094億円)
④うつ病がきっかけとなって失業することがなくなることによる求職者給付の減少(187億円)
⑤うつ病がきっかけとなって生活保護を受給することがなくなることによる給付の減少(3046億円)
⑥うつ病がなくなることによる医療費の減少(国民医療費ベース)(2971億円)
注)医療費削減額は国民医療費の精神疾患医療費総額(男女計)のうち、生活保護医療扶助の重複を除く額
————————————————————

いづれの統計も金額件数とも驚くほどの内容ではないでしょうか?

各企業には、いじめ・嫌がらせ対策に特化したパワハラ対策、負荷がかかる業務の共有化による分散業務、人材の休職による社会的損失説明、組織先入観の極小化と多様化受容などの社内研修等を行い、啓蒙活動に力をいれて、パワハラによるトラブルや特定個人負荷による休職を予防し、組織全体の生産性の低下を防ぎ、かつ受け皿を作りつつ、企業とともに対策と解決を歩んで行く所存です。

新年1回目のブログから少々重い話題となりましたが、それだけ社会的に重要な課題であると認識し、サポートケイでの障害者雇用促進とともに、関連会社での福祉サービスでの複合サービスで、社会的課題である雇用創出とともに復職の課題を解決して、地域づくりに貢献して行きたいと思います。

当社では、本年は、精神障害者の定着のための職場環境改善をテーマに、下記キーワードを踏まえ取り組む所存です。
 
 <キーワード>
 ・超一流の実行力
 ・超前向きな考え方
 ・超笑顔で、明るく、楽しく

どうぞ、よろしくお願い申し上げます。

今回の画像は、以下URLより出典しております。
http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/2150.html

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

関連記事

ページ上部へ戻る